YAMAHA社のカセットMTR「MT8X」。
8tracksは「アナログ気質の音楽を作りたい」ので、5年ぶりに晴れてハードディスクMTRを押しのけて再び日の目を浴びることになった四角いナイスガイ。
バンド演奏の「ライヴ感」「空気感」は、アナログ機材でしか出せないものがあります。
それを手軽にやってのけてしまうカセットMTR。
1本のカセットテープを片面4分割して、両面で8トラックにするという画期的なMTRです。
15年くらい前に購入したベテラン選手ですが、悲しいかな1トラック壊れて機能していませんが、いつも頑張って僕たちの音楽をコツコツと録ってくれる愛しいカセットMTRです。
ピッチコントロール
ピッチコントロールのツマミをグルグルするだけでテープスピードの調整ができます。(最大で2音くらい上下させることが可能)
例えば、ボーカル録音でカラオケのピッチを少し下げて録音し、再生時に元のピッチに戻すとパリッと張りのある歌声になります。便利。
ちなみに、ピッチコントロールによるキーの調整は、デジタルのMTRでやると味気ないものになってしまいます。
カセットテープというアナログならではの質感がこういうところでも活きます。
2つのスイッチ adx & SYNC
ノイズリダクションのON/OFF切り替えをする機能。
adxをOFFにするとトラック全体のノイズリダクションを切ります。
SYNCをOFFにすると、トラック8だけノイズリダクションを切ることができます。
通常はどちらもONの状態で使いますが、曲中のごく一部分にだけアクセントを加えたい場合、ミックスダウン時にこのスイッチを使えば簡単にサウンドを変化させることができます。
使用するカセットはハイポジ
クロームテープ専用のMTRなので、原則的に録音にはカセットテープはクロームテープ(ハイポジション、TYPE2)を使います。
取り扱い説明書によると、TDKやマクセルの製品を推奨してます。
カセットの録音時間は、90分を超えないほうが良いです。120分とか使うとすぐノビてしまいます。
同時に録音できるトラックは4つまで
録音グループというのがあって、それがこんな感じになってるです。
- 【Group-1】
- トラック1 または トラック5
- 【Group-2】
- トラック2 または トラック6
- 【Group-3】
- トラック3 または トラック7
- 【Group-4】
- トラック4 または トラック8
つまり、各Groupから使えるのはどちらか1トラック。ということです。
テープを4分割してA・B両面使うので、その構造上こうなったんでしょうね。
少しでも録音トラックの無駄を省くために、僕たちはカセットMTRと4チャンネル・ステレオ・ミキサーを使ったバンドトラックのレコーディングをしています。